2025.11~12「手に届く宇宙」[実験日記]

11/4

・出勤するとき、夜明け前の空に北斗七星が見える。

 毎朝毎朝、ほとんど誰も見ていない空をこんなふうに彩るなんて。


11/7

・まあるい月が照らす夜明け前の空。深いあお。あおにもグラデーションがあって。

 こういうふうに空を描く、その描き手の美的感覚をおもう。

 

11/8

・David Langさんの"Is a Text a Human Being?"(テクストは人間か)、おもしろい。

 「自分の」思考だ、って思いがちだけど、思考というのは、もっとこう、風のようなもので、数えきれない人々との共同の営みなんじゃないかな。考えているまさにその時に、誰かと出会っているのだ。

 

11/15

・久しぶりの航空便。

 飛行機が離陸するとき、振動、からだにかかる圧、鳴り高まるエンジン音、街並みが空になり雲になり、、、という諸々が、上昇の感じを生み出す。

 「昇っている」のと「動いていない」のと、その双方が同時にある。


11/16

・ある歌の歌詞。

 「手に届く宇宙は限りなく澄んで、君を包んでいた」(「想い出がいっぱい」)

 まるで指差しのこちら側。


11/20

・Peter Guy JonesのIn Pursuit of the Inconceivable。カントと非二元の橋渡し。

 大学生の頃に読みたかったなあ。あの頃は、こういう本がなかったのね。


11/23

・車窓から見える風景。いちばん向こうにみえる山は動かず、いちばん手前に映る電柱はすばやく過ぎ去る。中間の住宅あたりはなめらかに流れる。


12/7

・カーテン越しに差し込む陽差しをみてると、外からやってくるようにみえる。でもその陽射しだって、ほんとうはこちら側にあるのだ。


12/11

・生は、鏡のなかのあの人を中心にまわってるわけじゃない。

 人って、人を中心に世界がまわってるって無意識に思いたがる気がする。そんなわけないのにね。


12/13

・鏡に映る面影は、それぞれの事情をかかえてる。


12/26

・本を読めたり、誰かとおしゃべりできたりするのって、ふしぎ。


(2025.12/30)

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