2025.2「謎」[実験日記]

2/1

・スピリチュアルってなんだろう。ただそのとおりにみる、ていうだけじゃないかな。


2/3

・指差し実験。色はあちら側、色がないのはこちら側、と言うけれど、色があるのも、色がないのも、どちらもこちら側にある、というのが、正確な表現かも。


2/4

・カフェであくびをしたら、お姉さんにちらっとみられて、「あっ、あくびみられちゃった」って、あくびしてる自分の顔を想像した。あぁ、こうやって人は、ここに顔を想像してるんだ。

・車窓の外をみてると、遠くのものはゆっくりと、近くのものはすばやく過ぎ去ってゆく、、、ということに、ダグラスさんに言われるまで気づかなかった(※)。

 自分はなんとまあ、ぼんやり生きてること。

※The Little Book of Life and Death(『今ここに、死と不死を見る』)の第8章。


2/5

・通勤中、風景が液状というか、水の質感に見える。


2/9

・鏡をこちらに近づけると顔が映らなくなるのは、顔がこちらにはないからか。

 鏡を遠ざけると顔が映る。でも遠ざけるすぎると映らなくなる。

 顔というのは、きわめて限られた距離にしか存在しない代物なのか。

・夜。なんだかほんとうに首の下でちょんぎれてるんだな、ギロチンなんだなというのが、ふいにはっきりわかった。

 beheaded(斬首された)とダグラスさんが書きたくなった感じ、わかる気がする。


2/10

・目がさめて、ふとおもう。寝てるあいだも〈わたし〉は眠らないのでは?

 死ぬこともない、ということ?

 ん!!!

・ベルナルド・カストラップさん(ルパートさんの友人の哲学者)のDecoding Schopenhauer's Metaphysics、めちゃめちゃおもしろい。

 中学生の頃に知りたかったなあ。当時はこういう本がなかったのね。

 いまの十代がうらやましいわ。


2/12

・信号待ち。車が通り過ぎるという、こんな単純な風景がどうして可能になっているのか、わからない。

 「移り変わる」だとか、「消えることで現れる」だとか、そんな様子も実際にはない。

 ただただ圧倒される。


2/14

・二つ目の奥から見ているわけじゃない、という感じにハッとする。

 どうも、目の奥から見てる、と無意識に想定している節があるな。

・目を閉じれば見えなくなり、耳を塞げば聞こえなくなる。目は視覚、耳は聴覚を司っていて、それぞれ別個の器官だと、三人称からみればそうなる。

 でも、一人称の直接体験としては、「見ている」と「聞いている」を分ける境界線はない。

・カードの紙の部分、つまりモノに顔を近づけると、見えなくなる。でも、穴に顔を近づけると、ずっと見えたままだ。


2/16

・中心から両腕や胴体が生えている、というこの「つくり」。

 どうしてこんなつくりになっているんだろう。明確な設計思想があるように感じてしまう。


2/17

・垂直線の消失点は、胸のあたり。奥行き方向の線の消失点は、目線の高さあたり。チャクラと位置が近いような。

 どうしてこういうふうになってるんだろう。

 やっぱりなにか明確な設計思想があるように感じてしまう。


2/19

・朝。遠くに見える空も、手を伸ばせば触れられそうなくらい、ちかくに感じる。でも実際にそうでしょう? 意識ですでに触れているのだから。

・帰りの電車で、向かいに座った高校生を見てたら、今朝読んだグレッグ・グッドさんの言葉が、ふいにわかった気がした。

 「経験主体が別々に存在しているということがありえるでしょうか?」

 (『気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう?』p.119)

 いいしれぬ安堵感。からだが崩れそう。

 ああ、そうなんだ。

 やったー! やったー!

 なにもおそれる必要はないんだ。


2/20

・視覚を介せば色が見え、聴覚を介せば音が聞こえる。それと同じように、思考を介すると、わかれてみえる。

・建物の壁が羽毛のようにやわらかくみえる。「壁は固い」というのは、視覚からみれば、ある種の観念だな。実際の直接体験ではない。


2/21

・自転車が後ろから視界にあらわれ、前方に動くに連れ、小さくなり、速度もゆっくりになり、やがて見えなくなる。

 すごいな。

・Atmananda Krishnamenonさん(ルパートさんやグレッグさんの系譜)のAtma Nirvriti。数学の定理集のようでもあり、詩的なところもあり、実験もあり。こんな本、はじめて出会った。

 メノンさん(と、勝手に略しちゃう)、どんな人だったんだろう。

 ダグラスさんもそうだけど、自分とは違うタイプの知性だ。


2/22

・自分が死ぬんじゃなくて、世界が死ぬ。カード実験が言いたいのも、そういうこと?


2/26

・実験をとおしていろいろ理解は深まったけど、結局おもうのは、なんと謎めいた世界かと。いや、世界が謎めいているのではなく、わたし自身が一個の謎なのだ。


(2025.3/22)

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