どこかで誰かが

どこかで誰かが

今日もいつものスーパーの帰りみち、

さみしそうに、なつかしそうに子どもたちを見ている。

どこかで誰かが

重い腰をあげ、もういいかげん終わらせる時季(とき)だと、家を出る。

どこかで誰かが

おおきくなるおなかのことを誰にも打ち明けられずに、部屋のなかでひとり。

どこかで誰かが

今日も暮らしている。

誰にも言えない、自分でもわからないことばがこぼれてゆく。

そんなことばに、そっと耳を貸している。

どこかで誰かが。


(2025.7/13)

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